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呼吸不全患者への酸素自動供給制御系の構成

近年慢性呼吸不全患者に対する酸素療法として酸素濃縮器、液体酸素等の様々な酸素供給装置が臨床応用されている。しかし、慢性疾患患者は日常生活の各種運動労働条件下においても刻々動脈血中の酸素分圧は変化し、たとえ一定量の酸素吸入下でも低酸素血症を来たし、増悪する。そこで患者の酸素量を経皮酸素飽和度(SpO2)を指標としてモニターしながら、酸素分圧の変化に対して供給する酸素の量を目的に調節制御するシステムの開発を行った。(詳細について参考文献を参照されたい。)

実験中の風景



開発した装置による実験データ。赤線は運動によって間中酸素分圧の変化を現し、緑線は酸素分圧の変化を補償するための酸素の量を現しています。酸素分圧の目標値が青色の線で表されています。


1. A System for Control of the Arterial Partial Pressure of Oxygen in Patients with Respiratory Abnormalities, V. Kroumov, K. Yoshino, Frontiers of Medical and Biological Engineering, Vol. 10, no. 4, pp. 303-318, 2001.

2. V. Kroumov, K. Yoshino, S. Tsukamoto: Performances of Different Control Laws for Automatic Oxygen Supply for COPD Patients, In R. L. Hugson, D. A. Cunningham, and J. Duffin, Eds. "Advances in Modeling and Control of Ventilation", Advances in Experimantal Medicine and Biology, Ser., Vol. 450, Plenum Press, NY.

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